写真
カメラが好きだったので
たくさん写真を撮りました
フィルムでデジタルで、ムービーで
撮った後、ほとんど見てない
運動会、お遊戯会、ファインダーの中
そんなに写真いらなかったかな
そのときの気持ち
年とともに、考えは変わる
肉体的なことや、環境や
周りの人たち
いままで良いと思っていたことが
急につまらなくなる
その当時の体験を
気持ちがだけ記憶している
それを再現しようとしても
こころもからだも変化していて
受け取り方や感じ方が違っている
あてにならんね
モノはあるけど
モノはあったほうがいいさ
無いよりずっといい
だから金がいるのさ
でもそれだけじゃ幸せじゃないさ
見えてない
分からない
違うところ
あるのか
見えないこと
そんなものは
そんなものは役に立たなかったよ
見た目を整えても
飾ってみても
ほんの少しは役だったかもしれない
でも遠かった
勘違いってやつ
投げ込んだボールは
剛速球だと
あたたかな日常
日差しがあたたかい
風も止んでいる
静かに午後がすぎていく
猫も穏やかに寝ている
くるまの流れも途切れとぎれ
そこに何も無い
きっと何かある
他の人も掘ってる
なんだかうれしそうに
偉い人もそう言ってる
なんとなくそんな気がする
自分でも自信があった
掘りまくった
小さな石が出てうれしかった
もっと大きな石が出るはず
掘った
疲れた
穴の底で腰をおろす
泥だらけの手